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COLUM BY HIROKAZU YOSHIDA.
建築家吉田裕一がお送りする不定期コラムです。


2010.11.02(tue)
芸術の秋は音楽鑑賞で!

(有)吉田建築研究所 吉田裕一

最近建築の話題がないものだから、コラムはどうしても好きなものになってしまう。
・・・・と言うことで今回も音楽の話題です。
ま、芸術の秋真っ盛りということで・・・・・。

今年もせんくら(仙台クラシックフェスティバル2010 http://sencla.com/ )が10月1日、2日、3日の3日間、仙台市青年文化センターを核として、市内4会場で行われました。
5周年と言うことも有り、関係者はそれなりに気合が入った様子でした。
とは言うものの出演者のマンネリは否めなく、数年続けて聴いている愛好家にとっては少し面白みには欠けた感じがしました。 
楽都仙台を謳って行政が旗振りをしているのでしょうが、実態は毎年赤字のようで、ボランティアの人たちの頑張りがすべてのようです。
今年は3年ごと開催の仙台国際音楽コンクールとダブったこともあり、いやおう無しに盛り上がった大会であったことは事実です。特に土日は首都圏からの来場者も多く、定禅寺ストリートジャズフェスティバルと並び全国的にも定着しつつあるようでした。

さて私はと言うと、残念ながら仕事の都合なども有り今年は4公演しか聴けませんでした。
1日の曽根麻矢子のチェンバロ〜バロックの世界〜
2日は三舩優子と中道祐子の何れもピアノ
3日はメジューエワのベートーヴェン・・・・とこれもピアノ
何故か女性だけ、それも鍵盤楽器でした。
中では曽根麻矢子のチェンバロが良かったです。
一昨年の御喜美江(みきみえ・アコーディオン)と同様、至近距離で聴けるアコースティックの響きは身震いものです。
来年以降の出演交渉はもうとっくに始まっているのでしょうけれども、もっとビッグでフレッシュなアーティスト(仙台にゆかりがある、ランランとか、ユジャ・ワンとか)の出演を望みたいものです。

時を同じくして10月3日からはショパン国際ピアノコンクール2010がポーランドで始まりました(今年はショパン生誕200年と言うことも有り、世界はショパンイヤー一色です)。
第16回にあたる今回はインターネットを通じ地元のTV局の放送をオンタイムで見られるようになり、10月11日から始まった一次予選から二次、三次、ファイナルまでLIVEで楽しめました。
とはいっても時差は約7時間、日中の演奏は夕方から見られましたが、夜の部は深夜から早朝となり、さすがにこれは無理!
オンデマンド(ビデオアーカイヴと称していた)は丸1日経ってからでないと放映されなかったので、特にファイナルは最終日の演奏を見ない前に結果発表と言う形になり、少し感激が薄れました。

結果はこちらの英語バージョンのHPでご覧になれます。
http://konkurs.chopin.pl/en/edition/xvi/verdicts/1978_wyniki_konkursu

自分のHPの中で、オンタイムで実況中継をしてくれるような熱烈な愛好家や、相変わらずの2チャンネルの書き込みなど、優勝者の予想はそれなりに楽しいものでした。
ショパンの曲だけですべての審査をしてしまうこのコンクールは、少し偏った感じはしますが、歴代のコンクールの優勝者や入賞者の顔ぶれを見ると、このコンクールが如何に凄いものか分かります。それでも、過去にはどうしても自国のポーランド出身者に甘い判定をする事実はあったようですが、今年はアルゲリッチを筆頭に現役ピアニストを審査員に並べ、より純粋な国際コンクールとしての方向性を打ち出したような審査結果だったような気がします。
優勝者は、と言うと、公式HPで行った投票の予想や愛好家のHP上の予想と大外れ!
ロシアの25歳の女流ピアニスト、ユリアナ・アヴディエヴァ(愛称はユーリアらしい)でした。なんと女性の覇者は1965年のアルゲリッチ以来45年ぶり!!

以下、You Tubeで
ピアノソナタ2番
http://www.youtube.com/watch?v=jv7LICoKJzc&feature=player_embedded
ピアノ協奏曲1番
http://youtubechopin.blog53.fc2.com/blog-entry-46.html

この演奏、正統的でないとか、左手がショパン的?でないとか、生理的に受け付けないとかの批判もあるようですが、曲の構成を考えるあまり、こじんまりしてしまうことが多い男性ピアニストに比べると、体当たり的なパッションはすばらしいものがあると思います。

審査過程は公開され、すべての予選で彼女が圧勝だったことが分かりました。
正統派や異端より幅広い意味での音楽家としての資質が評価されたと考えても良いでしょう。そしてそれは、審査員のほとんどが現役ピアニストだったことも関係があるのかもしれません。
ちなみに2チャンネルによると、彼女は予備審査の前のDVD審査では落とされ、審査員の一人であるフー・ツォンが推薦した追加合格者の中に入っていた・・・・と、いう信じられないような話があり、これは単にラッキーだったということだけでなく、DVD審査がいかにいい加減なものだったと言うことと、今回に限り何故か一度出した合格者(約300名)に対し、さらに80名近くを追加合格者とした、ということと関係があるのかも知れません。
2002年彼女が17歳の時、当時16歳だった前回2005年のショパンコンクールの覇者のラファゥ・ブレハッチを押さえて優勝したルービンシュタイン国際ピアノコンクールを含め過去の大きなコンクールでは最高位あるいは2位いう経歴を見れば今回の1位は順当だったと思わざるを得ません。

個人的には直前のエリザーベト・コン2位だった、ブルガリアのエフゲニー・ボジャノフの低音を鮮やかなタッチで豊かに鳴らす切れの良い演奏が好きでした。
又、3次で落っこちたアメリカのアンドリュー・タイソンの自由闊達でわが道を行くという演奏も良かったと思っていますが、総じて日本人演奏家はだめでした。

ところで、ユリアナが弾いたピアノはヤマハ製、最近のピアノコンクールは、すべての演奏時にピアノメーカーの記載があり、たとえて言うとF1レースに於けるフェラーリや、ダムイラーなど同じ、ある意味メーカーの争いでもあるようです。今回からイタリアのファツオリが初めて公式ピアノに認定された中、スタインウェイを押さえての快挙は、同じく公式ピアノとして認定さえているカワイも考えると、かなりのウエイトで日本の楽器が世界に認められている証明みたいなものです。「弘法筆を選ばず」はやはり間違いで、優れた器にはすぐれた才能が入るというか、「弘法筆を選ぶ」が正しいでしょう。

建築の世界で見ると、建物の完成を報じる新聞とかTVニュースなど広報では、施工会社の名前は表記されるが、設計者の名前はよほどのビッグネームでなければ表記されません。
マスコミですらこのような有様、これじゃあ日本はいつまで経っても、デザインの評価が出来ない土建国家から抜け出せない・・・とがっかりしてしまいます。
ピアノは施工会社、ピアニストは建築家(設計者)であると考えても良いでしょう。どちらが重要なのか押して知るべし、のはず。

と最後は建築の話題に戻ったので、これで終了です。


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