ウクライナ生まれでアメリカ在住の女流ピアニスト、ヴァレンティーナ・リシッツァのすばらしさについては以前のコラム(2011年2月)でも書いたことがある。現在大量にアップされているYou Tubeではそのすばらしさを堪能できるが、日本では生で聴くことが難しい以上、肝心のソフト(CD,DVD)の少なさはCDコレクターとしては頭の痛いところだ。 公式HPでは何枚かのソフトが紹介されているが、AmazonUSですら、そのほとんどが廃盤になっている。 既に録音済みのラフマニノフのコンチェルト全集、再録になるショパンの前奏曲などはそのうち発売されるのだろうか? また、ナクソスで録音され、ダウンロードのみで発売されている熱情ソナタはいつCDで発売されるのだろう? そんな中、昨年末突如?AmazonUSからショパンリサイタルと題したCDと、DVDの2枚組みが発売され、あまりの安さに(17$ぐらいだった)びっくりしながらも、早速直輸入で購入。 このソフト、未だに日本のAmazonでは扱っていないし、もちろんHMVやタワーでも取り扱っていない。 何故?どうして?というのが素直な感想です。 また、2000年のニューポート、ミュージック、フェスティバルでのイダ・ヘンデルとの競演のCDはHMVに注文してから6ヶ月!半ばあきらめかけていたら、つい最近不意に手元に届いた。こちらもあまり知られていないCDと言えます。 同じようにYou Tubeでブレイクした韓国のH・J・リムは24歳という若さで、EMIと契約し、デビューアルバムがベートーヴェンのピアノソナタ全集という破格の扱い・・・・!? 閑話休題 リシッツァについては多くの人がブログで褒めちぎっているので、ここでは私が手に入れたソフトを紹介するに留めたいと思います。 1 ショパンリサイタルCD+DVD 2010ハノーバー、ベートーヴェンザールでの録音、ワルツ全曲とポロネーズ、ノクターンなどがCDとDVDにダブらないように配列されています。 何故かピアノはいつものベーゼンドルファーではなくスタインウェイを使用。ドイツ録音だからかなあ?また、装丁の素っ気なさは特筆もの。自社製作版!!と思われます。 DVDは16:9の幅広画面 しっとり、色っぽく、演奏しています。 2 ショパン24の前奏曲 DVD 3 シューベルト=リスト 白鳥の歌 DVD VALVALから2004〜2005にかけて発売されたDVDの内の2枚、もう一枚ブラック&ピンクというものも有るが、こちらは残念ながら購入未了。 リシッツァ30台の色っぽさが画面に広がって映像はそれなりに凝った作り。 ピアノはベーゼンドルファー、特に24の前奏曲は撮り直しの様子がまったく感じられない暗譜での演奏で完璧とも言える内容。 4 C・アイヴス 4つのソナタCDヴァイオリン:ヒラリー・ハーン メジャーレーベルのグラモフォンから2011に発売された、近年コンビを組んでいるヒラリー・ハーンとの競演版。 日本でもリサイタルが開かれたりして、彼女の存在が初めて知らしめられたといっても過言で無いCD。 ただしレコード芸術の月評では、一人がヒラリー・ハーンのみを褒め、リシッツァを無名のピアニストで力不足と評したのにはびっくり、何を聴いてんじゃ!!あんなものやっぱり当てにならないなあ・・・と実感。 5 トランペット編曲集 CD トランペット:グレイグ・モリス 「私に航海のお手伝いをさせてください〜トランペット編曲集」と題された2007年録音。 ナクソスから2011年に発売! ドビュッシー、シューマン、ブラームスなどのトランペット編曲集(ピアノ伴奏) 同じナクソスにはベートーヴェンの熱情ソナタの録音も有り、何故かこっちしか発売されていない。 6イダ・ヘンデル イン リサイタル CD VAIから発売された 2000年ニューポート・ミュージック・フェスティヴァルのライブ録音。 ベートーヴェンやモーッアルトのソナタなど有名な曲が入っているので、それなりに楽しめる一枚、ただしピアノはオフマイクで、あくまでイダ・ヘンデルを聞くCD。 ところで彼女の公式HPは現在書き換え中らしい。 http://www.valentinalisitsa.com/ ・・・・・・・・と、ここでうれしいニュースを発見! YouTubeピアニスト?のヴァレンティーナ・リシッツァが、DECCAと契約しました。 6月19日にロイヤル・アルバート・ホールで行われるイギリス・デビューのライヴ録音が、6月25日にデジタルで、7月3日にCDでリリースされるということです。 すげえぇ!こんなニュース何処から手に入れたのだろう? デッカと契約ということはこれでやっと彼女もメジャーデビュー! これからじゃんじゃんCDでるのかな? それから、過去に出たCDで廃盤のものも再発売されることを祈ってます。
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