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COLUM BY HIROKAZU YOSHIDA.
建築家吉田裕一がお送りする不定期コラムです。


2011.12.28(wed)
2011を振り返って

2011は3.11の東日本大震災につきる。
この未曾有の災害によって世の中はすべてが変わってしまった。
特に東日本の地域については震災以前、震災以後というボーダーラインを作る結果になった。

もともと東北地方は不況にあえいでいた。
震災はそれに追い討ちをかけた格好になった。
しかし一部に震災焼け太りで好景気になった業種もある。
土木建築系や飲食系などは確かにそうかも知れない。
しかしそれは本来のあるべき形ではなく、悪く言うと人の不幸に付け込んだものに過ぎない。
震災改修工事もままならないのに、新築客目当ての住宅メーカーが活況を呈することは本末転倒であろう。
被災地の復興(復旧)の進みはのろい、石巻や女川、南三陸町など訪れるたびに動いている重機の少なさに唖然とする。それでいて相変わらず、地下鉄工事や道路拡張工事が平然と行われているのは何故なんだろうと思う。

弱者にはあまりにも手当てがなさ過ぎる。

とにかく職人がいない。
大工がいなければ修理は出来ない、修理が出来なければ人は離れる・・・・特に若者は。
結果、家以外に人まで流出し、産業は衰退する。
こんなことは自明の理だ。
行政は何の打つ手もしない。
忙しくてそれどころではないと言うのが本音か・・・いや建前だ。

空いている仮設住宅があるなら、他県から来ている復興に関わる工事者の住まいに提供すべきだ。
他県の地方自治体も、行政のお助けマンを送ってくれるお金があるのなら、震災復旧に関わる業種の職人を手配して欲しいと思う。
彼らを地元の工務店にレンタルすればよい話だけじゃないか。
もちろん住居の費用や交通費は他県の地方自治体が負担をするのが前提だ。
そうしなかったら、いたずらに職人の日当を上げるだけにしかならない。
各県から100人程度手配してくれたら、一気に復旧は進む。
本格復興はそれから考えても十分間に合う。
家もない仕事もない将来の目安もない状態で、いい案なんか生まれる訳がないし、ましてや考えているのはみんな地元じゃない人間だ!

「東北地方一丸になって」などと言うスローガンはまったくの嘘っぱちだ。
アンパンやパンダ、地下鉄工事、道路拡張、または選挙などしている暇が有ったら、どうして復旧工事をしないのだろう。
所詮、予算が付かなければ何にもできないと言う答えだと思うし、個人の資産に関することは国や自治体では手を出せないと言う答えかもしれない。
じゃあ、1,000年に一度の危機というのは一体なんなのだろう。
この国の中枢にいる人たちには、きっと有事という考えは頭の中に存在しないのだろう。

以上はここ数ヶ月動いてみて、また津波震災復興住宅の設計・監理に携わってみての素直な感想である。
民間で出来ることは限度があり、最後は金が物言う。
つまりどこかでお金を引っ張ってきたほうが勝ちであるという、さもしい状況が残念ながら現実のようであリ、それは未曾有の被害でも平時でも変わらない。


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