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COLUM BY HIROKAZU YOSHIDA.
建築家吉田裕一がお送りする不定期コラムです。


2014.8.4 (mon)
住宅における様々な“仕掛け”
住宅の設計と言うと、どうしてもデザインばかりに目が行ってしまうが、「住宅は住むための機械である」と言うコルビジェの名言になぞえれば、住宅はただの空間(箱)だけではなく、住まい手の様々な欲求を満たしてくれるものでなくてはならないと言うことになる。さらにその箱は長期間耐えうる耐久消費財でもなければならないと言う面も持っている。
抽象的な表現だと、暮らしとか住み良さ、あるいは生活と言うようなキーワードが浮かんでくるが、そうであってもそれ相応の見栄えは重要であることに違いはない。
デザインと機能を融合させる、あるいは機能はデザインの邪魔をしない・・・
若しくは見えないところで性能のアップを図るなどなど・・・

ここではそういう手法を“仕掛け”と呼んでみたいと思う。
以下は先月竣工した「たがじょう・やわたの家」で試みたそんな“仕掛け”の一部です。

・史上初?漆塗りのロートアイアン製階段手摺

ロートアイアイン手摺

ロートアイアイン手摺

ロートアイアン+漆

ロートアイアン+漆



1段目〜6段目ストリップ階段+ロートアイアン製手摺。
ロートアイアンの手摺は好き嫌いは別として)一般的には装飾的なものが多く内装のイメージが固定化されるし、素材が鉄のため握った時冷たく感じるなどの欠点?があると思う。
→漆の持つ抗菌性と冷たさを緩和する性質を利用する。
→デザインは装飾性を廃し、それでいてロートアイアンの良さを引き出すように考えたオリジナルです。
最終仕上げ塗装の前の段階で漆をかけてもらいました。朱塗りの色が一部耽溺状態になり何とも言えない味を醸し出しています。

・床下換気システム・ダブルシューター(アルトピア・床下撹拌換気システム)

ダブルシューター

ダブルシューター



床下結露対策の一つです。
床下の結露は、建物中心部の換気が十分に取れない時、あるいはコンクリートの打設時期が冬場で十分な乾燥が進まない時など、夏場の急激な気温上昇に伴って発生する確率が高くなると考えられます。
また、昨今のべた基礎は強度を優先するあまり通気口(人通口)の数が減ったこと、また基礎パッキンを上部に付けるため、通気が下の方まで行き渡らないなどの欠点がありました。
→1階の一部を事務所として使用するため土間床となったこともあり、基礎の換気が十分に取れない恐れが想定されたので、過去に一度使用例のある床下撹拌・換気システムを採用してみました。このシステムはネットでしか購入できませんが、基礎パッキン対応の吹き出し口もセットになっていて、プログラムタイマーなどもオプションで揃えても5万〜6万円で購入出来るのでCPが高いです。新築はもちろん既存で床下結露にお悩みの方も是非使用してみると良いです。

・洗濯機パンの決定版・フラット防水パン(快住研)

フラット防水パン

フラット防水パン

フラット防水パン

フラット防水パン



この防水パンもネットでしか購入できませんが、TOTO、LIXILその他のメーカーにはない
デザイン性が売りです・・・・ま、デザインと言っても洗濯機を置いたとき本体が見えなくなると言うことだけですが・/・・・
貯水量は少々不安ですがなかなかの優れものだと思います。
2階以上に洗濯機を設置する場合、あの野暮ったいデザインの防水パンはどうも・・・という方にはうってつけです。

・バルコニー笠木からの外壁通気金物・アンタレスミニ(ハウぜコ)

アンタレスミニ

アンタレスミニ



今まで、ありそうでなかった通気部材です。いままでは漏水を気にするあまりどうしても目をつむってきた箇所ですが、これでパラペットの時の外壁通気も簡単になりました。
ただ、施工は簡単ですが問題は誰が設置するかです。今回は大工さんに付けてもらいましたが、後付けは出来ないのでタイミングが重要です。
工務店も設計者も通気と言うことに関してはもう少し勉強が必要と改めて思い直された部品です。

・水がかりで腐食しそうな箇所を未然に防ぐ、勝手口など木部が土間に直接触れるところを銅板で保護。これはかなり実践している方は多いと思いますが、きちんと言わないと施工してもらえない部分でもあります。ステンレスでもいいと思いますが、なぜか標準化されない部分です。
玄関ドアの納まりに関しては床のタイルを立ち上げて納める方法がやっと一般化しましたが、それから外れた部分は見過されている気がします。

銅版根巻き

銅版根巻き

銅版根巻き勝手口

銅版根巻き勝手口



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